それは帰国の途につく前日、ギターの先生であるイグナシオの親戚が働く、モロンから車で数十分のところにあるカンポcampo(農園)でのマタンサMatanza(豚を屠殺し、一家隣人総出で生ハムや腸詰などの保存食を作る行事)を見学を兼ねて手伝いに行った帰り途でした。そして件の写真はその時に撮られた唯一のものでした。
カンポに着いて作業が始まるまでは、「手伝いというのはちょっとしたものだろう」と高をくくって気楽にマタンサ見物をしていたのですが…包丁でバケツ何杯もの肉を切ったり、手回しの機械で腸詰めの作業をしたり、延々と続く労働に気が遠くなりそうでした。途中からは「逃げられない」と分かり観念しましたが(笑)、終わった後はさすがに疲れ果てていました。けれども同時に、一緒に働いた仲間との一体感や、ちょっと大げさかもしれませんが、最後まで仕事をやり遂げた充実感もありました。また、聞くところによると、マタンサは特別なつてがないと参加することができない様で、それを思うと本当に貴重な体験をさせて頂いて、帰国前によい思い出ができました。
身を寄せ合って必死に逃げます
一頭の豚が捕まりました
そして…
腸詰を作るための腸を同じ長さに切って洗います 延々と
広大な敷地のカンポでした
お酒や食べ物がたくさん振る舞われました
正に「働かざる者食うべからず 」
パエジャ ものすごく美味しかったです
El Camino a Morón モロンへの道