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2013/02/04

Diego de Morón 「ディエゴ・デ・モロン」

2008年の秋にグラナダのレコード屋(レコードはほとんど売っていないからCDショップかな)で、このCD「ディエゴ・デ・モロン」を買うまで彼の名前すら知らなかった。彼の叔父のディエゴ・デル・ガストールのCDを探していたが無かった(普通無い)。が、店員が「彼の甥のならあるよ」(おそらくそう言ったのだろう)と言って教えてくれたそのCDを買って意気揚々とピソ(アパート)に帰った。

聴いた第一印象は、

なんだこれ
フラメンコギターでは普通使わないドラムやシンセサイザーが入っていてかなり変
叔父のようなギターを期待していたのにちょっとがっかりだ など

一応MP3ウォークマンに入れはしたが、全曲をじっくり聴いて正当に評価されることなく、この名盤はしばらく不憫にも放っておかれた。不憫だったのは自分だと気づいたのは、スペイン国内を長距離バスで移動中に、何も期待せずにこのCDを流して聴いていたときだった。

叔父の演奏とは違うが...

もしかしたら...

いや、これは間違いなく...

「すごい」

その一言だけだ

1977年に発売されたこの作品は、私の知る限り、ソロの曲だけできちんとレコーディングされたアルバムとしては彼の唯一の作品である。そして、インターネットの通販で手に入る彼の唯一のCDであろう。迫力と繊細さを兼ね備えた彼のギターが、デタラメではなく「絶妙な間」と感じられるのは、聴く人のグルーヴと確実にシンクロしているからに違いない。因みに1977年と言えばEaglesの「ホテル・カリフォルニア」やABBAの「ダンシング・クイーン」が流行っていた頃だ。

このアルバム、初め、かなりの違和感があったドラムやチープなシンセサイザーも、聴いて行くうちに彼のギターの邪魔ではなく、いつの間にか「うまく融合している」と感じるようにもなった。(これには異論もあるでしょうけど)

聴き始めた頃はソレアやアレグリアスが好みだった。しかし、毎日のように聴き込んでいくと、CDの後半に向かうほどすごい演奏になって行くと感じた。

フラメンコギターやギターそのものを聴かない人だけでなく、ギターの演奏を聴くのが好きな人たちにもこのCDを聴いてもらったとして、さてどう感じるだろうか? 興味深い。


聴き始めると毎回彼の世界に引き込まれて行きます


Granada to Madrid

Madrid to Salamanca

Sevilla to Lisbon


長距離バスの中で飽きることなくホントによく聴いた



YouTubeで聴くことができる曲もありました

1曲目 ブレリア Bulerías



3曲目 アレグリアス Alegrías



ディエギートのギターについて書きたいこと

他にもいろいろあるけれど

もう寝ないといけないので今日はこのくらいにします



2013/01/30

Diego de Morón 「偶然は作るもの」

ディエゴ・デ・モロン(ディエギート)のリサイタルがモロンであったようだ。見に行きたかった。モロンにお住まいのTさんが撮った写真を見た。とても素敵な笑顔をしている。

実は、モロンに滞在していた時、彼と会って言葉を交わすことができた。偶然、いや本当は「運が良ければ会えるかな」と思い、ディエギートの自宅のすぐ近くにあり、彼がたまに買い物に来るというスーパーマーケットEl Jamónの前をウロウロしていたときバッタリ出会ったのだ。幼なじみのH君が高校の時私に言った言葉を思い出す。

「偶然は作るものだぜ」

出会う可能性はある程度あったにもかかわらず、いざとなると興奮、そして緊張した。そのときは舞い上がってしまい、ろくな会話もできなかった。あのときの顔と今回の舞台上での顔では印象がかなり異なる。日本に帰る数日前のことだった。


モロンのピソのテラスから


ディエゴ・デ・モロンという人は一体どんなギターを弾くのか?
入手できる音源やビデオの数は多くないが、YouTubeに少しだけアップされている。1990年のセビージャでのリサイタルの演奏の録音があった。残念ながら演奏は音だけで映像は無いが、彼やモロンのいろいろな年代の写真を見ながら素晴らしい演奏を聴くことができる。録音もまずまずきれいだ。






2011/08/16

Ignacio de Amparo 3

ギターをしょったイグナシオが、少し息を切らせながら3階の私の部屋まで上がってくる音が聞こえる。レッスンは毎回「やぁ、寒いな Hola! Muy frio, no?」という挨拶で始まった。早速電熱器を挟んで座りレッスンスタート。1ヶ月の滞在中に週1,2回、計7回のレッスンを受けたが、その日はソレアの最終回、そしてブレリアの1回目だった。まず、今まで習ったファルセータを元にイグナシオが作ってくれたソレアを私が弾き、聴いてもらう。弾き始めてしばらくすると、緊張して指がうまく動かなくなる。人前で弾く時はいつもその傾向がある。余計な力が入ってがちがちだ。そんな私のギターをイグナシオは終始真剣な表情で聴いていた。私も真剣に弾いた。「最後まで止まらず弾き切るぞ」と何とかこらえ演奏終了。疲れた。

「よかったぞMuy bien 、心corazónがこもっていた。それが大切importanteなんだ。」

意外な褒め言葉に素直にうれしくなった。決してうまく弾けたわけではないが、そう言ってもらい確かな達成感があった。そして思った。「イグナシオのように魂のこもった迫力のある演奏がしたい」と。その後、ブレリアの基礎を習いその日のレッスンは終わった。つづく


Muy Bueno! Gracias, Ignacio.


2011/03/10

Ignacio de Amparo 2

その日もソレアのレッスン。前回のレッスンの後一日4~5時間練習して覚えたファルセータを弾く。わからなかった所を質問し確認したが、どうもこの前のとちょっと違う気がする。「即興Improvisatiónで弾いているので毎回少し違う。」とよく口にしていた。バリエーションがたくさんあるのだ。No pasa nada.あまり細かいことにこだわるのはやめよう。イグナシオは前回と同じようにファルセータをいくつか弾き、私に選ばせる。

イグナシオ「これはディエゴだ。」「これがディエギートだ。こっちの方がいいmejor(better)だろ?」

ディエギートのファルセータはディエゴのファルセータを基にしたものが多い。そう思うとディエゴの偉大さがよくわかる。ディエギートのファルセータは美しく、時に涙を誘う。

私「ディエギートのがいい。」
イグナシオ「おー、そうか、そーだろー。」

イグナシオが弾いた中にどうしても習いたかったものがあった。弾きたくて自分で音を取ろうとしたが無理だったものだ。
「ウン、タリラリーーン、ターリラリラーリーーン、ターーリラリー、ターリーラーリー、ジャーーン。」(これでわかる人は私のよい友達です。)
かっこいいー。「これだ!これを教えてくれ。」謎が解けてスッキリ、モロンに来て本当によかった。イグナシオは乗ってくると止まらない。次々と弾き、「もういいのか、次はどれがいい?」ギターが大好きなのだ。本当にうれしそうに弾く。結局その日はファルセータを5つ教わりレッスンを終えた。

イグナシオによると、彼が子供の頃、ディエギートが練習するのを家で一日中聴いていたそうだ。(うらやましい。)でも、ディエギートは自分から教えてくれたことは一度もなかった、とも言っていた。ディエゴについては彼が5,6歳の時に他界したのであまり覚えていないという。そんな中で育った彼がディエギートから受けた影響は計り知れない。大きくなってからは、ディエギートがどこかに演奏しに行くときに、「イグナシオ、ついて来い。」と声を掛けられ、いつもディエギートのギターを持ってどこへでもついて行ったそうである。つづく


カレーライス食べてギターがんばろー


2011/03/09

私とフラメンコギター

8年ほど前にクラシックギターを習い始めた。が、毎日仕事で疲れて帰宅した後、根気のいるギターの練習を自発的にすることは、怠け者の私にあまり期待できることではなかった。週に一回、3,4年習ったが練習しなかったので当然あまり上達しなかったが、「ギターをうまく弾けるようになりたい。」という気持ちだけは持っていた。(気持ちだけじゃだめだよね。とにかく何でも練習しなきゃ。)面倒だ→練習しない→うまく弾けない→やる気が起きない、という悪循環。弾けるようになりたい→辛抱して練習→ちょっと弾けるようになる→もっと上手くなりたいのでまた頑張る、としたいものだ。

その後、ネットで偶然フラメンコギターの演奏を見て聴いた。はじめは、クラシックギターに比べて汚い音(失礼!)だと思ったが、徐々に聴いて行くうちにその音も気に入るようになった。たまたま近所に教室があったので通い始めた。先生は厳しくまた熱心に教えてくれた。初めて習うラスゲアードはクラシックギターにはない指の動き、私の指は慣れない動きを求められ力が入らない。親指やアルベジオも強いタッチが必要である。「こんなことできるようになるのかな?」練習曲をいくつか終えた後、大曲へ。それはサビーカスSabicasのブレリアBuleria。楽譜をもらい少しづつ練習した。しばらくしたある日、その曲を初めて聴いた。感想→「これって無理でしょー。」Youtubeで本人の演奏を見た→「こういう曲だったの?」愕然とした。速い!ウマい!(易くはない。)途中まで覚えたが、自分のやりたい曲とは違うので何かあまりやる気が起きなかった。先生はディエゴDiego del Gastorの曲は教えていなかったのだ。(今考えると当たり前で、ディエゴのギターをちゃんと教えられる人は世界でも限られている。)結局その曲が完成しないうちにその教室はやめてしまった。

悲しいかなディエゴのギターはCDとして入手できる音源が少なく、彼の音楽は広く世に知れ渡ってはいない。ディエギートも同じである。一般的な、あるいは流行のフラメンコギターとはちょっと違い、好き嫌いが分かれるアーティストであるのも確かである。私は、例えば彼らの、魂のこもったソレアやのどかな田園風景を想わせる軽快なブレリアが大好きである。つづく



Diego del Gastor


2011/03/02

Ignacio de Amparo

モロンに着いた日の夜、早速イグナシオのレッスンを受けた。初対面。がっしりとしたガテン系の体つきとスキンヘッド、叔父のディエギートに全く似ていない。Hola, encantado!はじめましてとあいさつを交わして握手した手は男らしく力強かった。大きく太い声を持つ彼は、同時にとても熱くそしてやさしくて純粋な眼の持ち主でもあった。どうして初めて会った瞬間にそんなことがわかるのか、って?んー、これは多分に後々得た印象も含まれているかもしれない。とにかくフレンドリーでさわやかな男であった。


ステーキ食べてギターあんぱろーがんばろー


レッスンスタート。「弾いてみろ。」というので知っていたディエゴのソレアを弾く。いつもどおりあまりうまく弾けなかったがそれはいい。こちらのレベルを分かってもらえた。イグナシオは真剣に私のギターを聴いていた。上手い下手は別にして、時折、「こんなのも知っているのか?」というような驚いた表情もしていた。「何を教わりたい?ソレア、ブレリア、シギリージャ?」と訊くので、ソレアと答えた。やはりソレアでしょう。「OK!」と言ってイグナシオは弾き始めた。ゆったりと構えたギターで弾くソレアは、ゆっくりとして力強いものだった。絶妙な間と唸るようなプルガール。その迫力に圧倒される。こりゃすごい。まさにディエゴだ。おれが求めていたトーケだ。イグナシオは次々とファルセータを弾いて、「これか?これはどうだ?」と、どれを教えてほしいのか訊いてくる。「それがいい、それを教えてくれ。」と頼む。そして一つ一つゆっくり真似して覚える。その日は、初めて聴くものも含めてファルセータを4つ教わった。「もっとブリッジ寄りで弾け。」「ソレアはゆっくり弾くんだ、心corazónをこめて。」イグナシオは真剣に教えてくれた。嬉しかった。イグナシオも嬉しそうだった。気がつくと一時間半が過ぎていた。つづく


2011/02/28

Seeing Dieguito

One day, walking down the street to a park near the Peña El Gallo in Morón, I happened to see Dieguito (Diego de Morón) for the first time.

I was with Ignacio and his family then. At first, Ignacio found his uncle Dieguito walking alone on the other side of the street. He said to me, "Look! That is Dieguito." No sooner had I looked at the direction and recognized him than Dieguito was spoken to by someone, maybe his friend, and began to talk with him. So we did not step up to him and just left there. He was thinner and looked nicer than I imagined. He dressed in a casual jacket with his hair tied on the back. He was so cool.

I could not talk to him that day, but I was very happy anyway. I love his music as well as that of his uncle Diego del Gastor.

DieguitoはDiego del Gastorの甥である。私の中で一番のアーティスト、憧れの人である。滞在中に会えることを期待していたので、ちらっとだけだが姿を見ることができて嬉しかった。私は一ヶ月のモロン滞在中、イグナシオ・デ・アンパロ(Ignacio de Amparo、ディエギートの甥)にフラメンコギターのレッスンを受けていた。その日は土曜日で、午前中にレッスンがあった。レッスンの後、近くのスーパーEl Jamónに食料品を買いに行った時、スーパーの前でまたばったりイグナシオのファミリーと会い、一杯飲みに行こうと誘われてガジョ(Peña El Gallo)の近くの公園に行くところだった。ディエギートは・・・・かっこよかった。


Calle Diego del Gastor  ディエゴ・デル・ガストール通り



2011/02/27

我和吉他

2002年我在北京语言大学读书的时候,偶然要开始学习弹吉他了。有一天我和我的朋友某岛君去看看学校附近的乐器店。那家乐器店备有乐器教室。我们从来打算利用下课后空的时间一起学习个乐器。看了一遍乐器店里后,
某岛说,「サックス(萨克斯管)にしない?」
我回答说,「えーっ、サックスぅー?難しそうだしちょっと値段が高くない?」
我接着说,「クラリネット(黑管)は?ずっとやりたかったんだ。」
我看出某岛不同意的样子来了。
我们同时发声,「どうしよっかぁ(怎么办?)。」
然后我们又看了一遍店里,
忽然某岛开口说,「じゃあ、折衷案でギター(吉他)にしよう。」
虽然我不知道吉他怎么会成为个折衷方案,但是我终于同意了。我们立刻选了大约5,000日元的吉他,改天就开始学习了。

僕らが選んだ安いギターは、スチール弦のカットアウェイで今考えるとかなりお粗末なものだったけど、まじめな感じの楽器店店員兼ギター講師の王先生が初心者の僕らに根気強く教えてくれたので、指が少し痛くなる程度には練習した。王先生は定番の「禁じられた遊び」や「ホテル・カリフォルニア」のイントロを教えてくれ、その演奏に感激したのを覚えている。王先生のように弾けるようになりたいと思ったものだ。これが私とギターとの出会い、ちょっと大げさだが、言わば「モロンへの道」のプロローグである。かっこいー。

初めて買ったそのギターは留学から帰る前に、スケートボードが好きで、練習中よく転んで体中に擦り傷を作っていた(隅々まで確認したわけではありません。)同じクラスの韓国人の女の子に譲ってあげた。正確に言うと3,000円で売った。

数年前に懐かしくなってその楽器店を訪れたが、経営者も店の名前も変わっていた。王先生もいなかった。某島君はその後北京で日本語学校を経営、今は日本にいるらしい。


变脸(変面、中国四川省の伝統芸) 北京にて



2011/02/26

Diego del Gastorとの出会い

ディエゴ・デル・ガストール(1908~1973)はモロンのギタリスト。フラメンコギターの奏者である。彼の音楽との出会いはたまたま見たyoutubeだった。おそらくフラメンコギターを始める前だったと思う。白黒のビデオで、おじいさんが5,6人に囲まれてギターを弾いていた。「これは一体何者だ?これもフラメンコか?」フラメンコギターについて持っていたイメージ、ステレオタイプからはかなり違った演奏だった。ゆっくりとしたリズムであるが時折聴かせる力強い骨太の音。聴いて行くうちにその絶妙な間、哀愁や妖しさが漂うメロディー、トリッキーな演奏に徐々に惹き込まれていったのである。その時のビデオは多分このソレアでしょう。つづく



ペーニャ エル・ガジョにて






2011/02/24

现在开始

Just begun to be a blogger.
I like listening to music, especially flamenco guitar these days. I started practicing flamenco guitar a couple of years ago. It's not easy and I struggle everytime I play it. My dream is to be able to play the guitar like Diego del Gastor, his nephew Diego de Morón and his nephew Ignacio de Amparo, who is my teacher in Morón de la Frontera.


My flamenco guitar by Andrew Smith in Jerez 

simple and beautiful shape
clear and pure sound of wood
I love the guitar