ステーキ食べてギターあんぱろーがんばろー
レッスンスタート。「弾いてみろ。」というので知っていたディエゴのソレアを弾く。いつもどおりあまりうまく弾けなかったがそれはいい。こちらのレベルを分かってもらえた。イグナシオは真剣に私のギターを聴いていた。上手い下手は別にして、時折、「こんなのも知っているのか?」というような驚いた表情もしていた。「何を教わりたい?ソレア、ブレリア、シギリージャ?」と訊くので、ソレアと答えた。やはりソレアでしょう。「OK!」と言ってイグナシオは弾き始めた。ゆったりと構えたギターで弾くソレアは、ゆっくりとして力強いものだった。絶妙な間と唸るようなプルガール。その迫力に圧倒される。こりゃすごい。まさにディエゴだ。おれが求めていたトーケだ。イグナシオは次々とファルセータを弾いて、「これか?これはどうだ?」と、どれを教えてほしいのか訊いてくる。「それがいい、それを教えてくれ。」と頼む。そして一つ一つゆっくり真似して覚える。その日は、初めて聴くものも含めてファルセータを4つ教わった。「もっとブリッジ寄りで弾け。」「ソレアはゆっくり弾くんだ、心corazónをこめて。」イグナシオは真剣に教えてくれた。嬉しかった。イグナシオも嬉しそうだった。気がつくと一時間半が過ぎていた。つづく