2011/03/01

モロンへ

モロン滞在中、週に1~2回イグナシオIgnacio de Amparoのレッスンを受けた。モロンに1年以上滞在しているディエゴの大ファン、マニア、いやオタクであるTさんのブログで彼のことを知った。

私はディエゴやディエギートのギターが好きで、何年も前から是非モロンのギターを習いたいと思っていたが、どこに行って誰に教わることができるのかネットでくまなく調べたがわからない。どうもディエギートは教えていないようだし、もし教えてくれる人が見つかっても、モロンに一軒あるホテルに長期で泊まれば滞在費がかさむ(以前日帰りと一泊、モロンへは2度行ったことがあり、その一軒のホテルHostal Morónにも泊まったことがある。安い部屋で一泊30ユーロ)。セビージャやへレス、グラナダと違ってレッスンしてくれるギタリストやアパートの情報がないのだ。

そこで出会ったTさんのブログ。「イグナシオしかいない!」ブログによると彼はギターのプロとして生計を立てているわけではないが、ディエゴたちの演奏スタイルを受け継いでおり、そのギターはmás puro(より純粋、ピュア)だと言う。面識のない方だったのでメールするのは多少躊躇したが、意を決してメールし、「モロンに行くのでイグナシオを紹介してもらいたい」と伝えた。Tさんはどこの馬の骨かわからない私(しかも男)に返事を下さり、モロン行きが決定。というか「伺いますのでどうぞよろしく」と勝手に宣言。今回の滞在ではTさん、そして奥さまのMさんに何から何までいろいろとお世話になり、また本当に親切にして頂いた。その上、お二人は私がお邪魔した日の前日の深夜に日本から戻られたばかりで、お疲れのところ大変ご迷惑をおかけしてしまった。

Tさんとはモロンのバス停で待ち合わせることになった。「ここで降りるんじゃないのか?だれか待ってるぞ。(スペイン語はわからなかったがおそらくそんな感じ)」見知らぬ乗客に促されてバスを降りると、ディエゴと同じような帽子をかぶった、想像していたよりもやさしい感じのTさんが出迎えてくれた。知らない者同士、その時初めて顔を合わせてお互いにやっと少し安心できたでしょうか。とりあえずその日はオスタルモロンに泊ることにしてチェックイン。次の日以降の滞在先は決まっていなかったが、Tさん「上の部屋空いてるんじゃないかな。訊いてみるよ。」空いていました上の部屋、それは一番上の屋上の小さな部屋。なんてラッキーなやつ。Tさんはイグナシオにも連絡してくれて、なんとその日の夜からレッスンを受けることになったのである。次の日の朝セビージャのホテルに預けてあったスーツケースを取りに行き、大家さんに家賃と保証金を払いほっと一安心した。つづく


バルコニーから見たモロン城

モロンの夕日